断熱材のお話(現場発泡ウレタン編)
ご好評いただいております勉強会次回開催予定。
2017年11月12日(日曜日)13:30~16:00 場所JR嵯峨嵐山駅徒歩1分
「第11回賢い家づくり勉強会」開催(ご予約制)
お問い合せ | R+house(アールプラスハウス)京都右京・亀岡店
さて、前回はグラスウール断熱材についてでしたが、今回は私の本来の生業である吹付発泡ウレタン断熱材のお話です。
この断熱材は私の記憶では昭和62年ころから一気に広まった断熱材で当初は野丁場と言われる鉄筋コンクリート造のビルやマンションに使われ始め結露防止が目的で導入されグラスウールに代わる断熱材として多くの建物に使われるようになりました。
今では鉄筋コンクリート造の建物には欠かせない断熱材としてほぼ100%使用されているのではないでしょうか。
大手ゼネコンやデベロッパーがグラスウールから離れ発泡ウレタンに変更したのはいくつかの理由があると思います。中でもサッシ廻りは結露の可能性が高かったのですがウレタンを使うことによって隙間なく吹付ができ容易に施工ができたからでしょう。
また断熱性能も高く工事も早いので工期短縮に一役買った優れものでした。
木造戸建て住宅ではどうでしょう。当時住宅断熱材としては結構高価でしたので採用は遅れていましたが、この10数年かなりの普及しています。しかしまだ新築住宅に使用されるのは全体の10%ほど。これには理由があるのです。木造戸建て住宅に合った商品の開発が遅かったことや施工会社の大半がマンションやビルで工事を専門とする業者だったため供給側にも問題がありました。もし新築戸建て木造住宅全てに使用しようとしても現在20%も賄えない状況です。
また住宅建設業者(工務店)は小さな会社が多く工事店の私たちから見ると与信の危険があり契約ができない会社もあるのです。そしてグラスウールの数倍の価格で販売されているウレタンは工務店にとっては利益の取りにくい商品でもあります。
そこが一番大きな原因かもしれません。
しかし住む方にとってはどうでしょう。隙間なく断熱できるこのウレタンは断熱材で気密がとれるので結露の心配が少なく、補助的ですが防音効果もあります。
どんなに数値の優れた断熱材を使っても隙間があると結局その隙間から熱の移動があって結露からカビなんかにつながる恐れがありまし数値通りの性能を体感することは難しいでしょう。気密シートを貼ってるから大丈夫と仰る工務店さんもいらっしゃいますが断熱欠損があればいくら気密が取れていてもダメなのです。
「気密シートを貼っているから大丈夫。」という言葉はお客様に説明するときうまくかわせる言葉になっています。
ウレタンがもっともっと普及すれば良いと思いますが認知度は低く他の断熱材でも問題ありませんと話す工務店がお客様の立場立って考えるのはもう少し工務店が淘汰されてからになるでしょう。
しかし断熱材の隙間をウレタン補修材のように断熱材で補修すれば問題は解決します。
ダクト廻りや建物の隙間にはウレタン補修材はよく使用されます。だったら最初から吹き付けウレタンを使用したらもっと簡単に断熱・気密の精度が上がるのではないでしょうか。
また、大手ゼネコンをはじめ鉄筋コンクリート造を建てる建設会社が平成に入って出した吹付発泡ウレタンを採用することに至った結論は間違っていないと思います。
断熱材 アイシネン・正規日本ディーラー | 株式会社ヒールアース
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